ロジカルシンキングを鍛えて会社で認められる方法

エンジニア育成

会社で評価されないし、同期の彼より目立たないし、、、

仕事は一所懸命やっているけど評価されない。自分の価値が会社で認められていないように感じている。自分の実力を表現して、会社で認められるようになりたい。

 

1,000人以上のエンジニア育成をやってきました。自分も若いころ評価されない時期があって、自分が評価する立場になってからは、どうやって本当の実力を見抜くかってずっと考えてきました。行き着いた先がロジカルシンキングの力なんです。

 

ロジカルシンキングで仕事能力をアップ

 

ロジカルシンキングとは

ロジカルシンキングという言葉が日本で使われるようになったのは、

照屋華子・岡田恵子著「ロジカルシンキング」がきっかけだと言われています。

 


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この本の中で、MECE(ミーシー)という「漏れなく、ダブりなく」という論理思考で重要な概念や、So what?(つまり何?)、Why so? (それはなぜ?)という議論の中で本質を追及する、ロジカルコミュニケーション術が示されています。

まあ、難しい学問的な話はさておき、会社の中で出来る奴、出来そうに見える奴は、なんとなく論理的な話をしますよね。

ロジカルシンキングを言葉で説明すると、

  • ものごとを体系的に整理する
  • 矛盾がないように考える
  • 漏れやダブりを発見する
  • 思い込みを排除する
  • 筋道を通して会話する

というようなことが挙げられます。

さらに、ロジカルシンキングをトレーニングによって鍛えることで、仕事上で下記のような効果が期待できます。

  • 分析力の向上
  • コミュニケーション力の向上
  • 問題解決能力の向上
  • ファシリテーション力の向上

 

経験から、ロジカルシンキングは国語力の強化と考えることができます。

国語力って何だろうと思われるかもしれませんね。

 


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国語力は、福島さんの本によると

  • 言い換える力
  • 比べる力
  • たどる力

ということです。

言い換える力

アナロジー(類似)と抽象化力の2つを表す力で、類似したものを思い浮かぶ力は、アイデア発想力に通じます。また、ものごとを近視眼的に見たり、高い抽象度でみたり、自動焦点レンズのように自在に抽象度を変えてものごとを捉える力は様々なものの見方で客観的で適切な判断を可能にします。

比べる力

ものごとを公平な条件で比較することが出来る能力で、比べる条件や比べる対象に漏れやダブりがないかに留意して、客観的に正しいものを選択する、あるいは誤った道を選択しない判断力を表します。

たどる力

ものごとを因果関係や必要条件ロジックなどで、繋がりを的確に捉える力で、なぜなぜ思考、あるいはSo what?、つまり何なのかということを追及して、本質にたどり着くための能力です。

 

ロジカルシンキングの効果

ロジカルシンキングによるこのような能力は、仕事上で以下のような実質的な成果を導きだします。

  • 組織の思い込みに埋もれた真実、本質を発見できる
  • 情報伝達の課題を組織に指摘できる
  • 問題解決で人よりも早く真の原因、本質的な課題に気づける
  • 会議や討議を率先してリードできる

 

つまり、ロジカルシンキングによって、組織の能力そのもの、あるいは生産性に貢献出来ることになります。

 

いや、自分はそんなに積極的でもないし、そんなにうまく行かないのでは?

 

 

大丈夫ですよ。。。

ロジカルシンキングのレベルが上がってくると、当たり前のことに疑問を持つようになります。

そして、個人や組織の思い込みに気づけるようになります。

いきなり積極的にならなくても、小さな意見や報告書の文書などに、その能力がにじみ出るようになります。

徐々に自信が出てくるので、地頭の良さとして、だんだん周囲が気づいてくるはずです。

ロジカルシンキングのトレーニングをこの3年間で200人くらいの方とやってきましたが、まじめにトレーニングを完了した人の80%くらいに、意識の変化、行動の変化が表れています。

言われたことだけをやっていた若手数人が、依頼される仕事の目的やゴールを納得するまで聞くようになったと、ある企業の部長さんからは大変感謝されました。

 

ロジカルシンキングのトレーニング方法

 

技術コンサルタントとして、様々なクライアント企業のエンジニア育成をやってきて、ロジカルシンキングはトレーニングによって確実に鍛えられると確信しています。

ただし、考えることを諦めずに繰り返す、というトレーニングをしっかりとやり切ることが条件です。

TOC(制約の理論)の思考プロセス

私が取り入れているのは、TOC(制約の理論)の問題解決フレームワークを活用することです。

TOC(制約の理論)では、世の中で起きる問題は、人間の行動によって起こるのだと考えます。

そして人間の行動に強く影響を与えるのが、組織の評価基準です。

会社組織でいうと、上司の掲げた目的や目標の達成に貢献することが個人の評価基準になりますよね。

そして上司である中間管理職の目的や目標は、その上のトップ方針から決まってきます。

 

 

組織は通常、ピラミッド型になっていて、トップの目的や方針にしたがって、中間管理職の複数の評価基準が出来上がります。

この複数の評価基準から末端の人間の行動が決まってくるのですが、複数の評価基準から生まれる行動がまったく異なる行動を促すことになったときに、人はどちらか一つの行動しか選べなくなり、そのことによって問題が発生すると考えるのです。

世の中で起きる問題は、実際にほぼこのような形で起きています。

このような組織の構造や事情から生まれるコンフリクトを解明していくのがTOC(制約の理論)の問題解決フレームワークということです。

このフレームワークでは、問題の状況を対立解消図(クラウド)というツールで表現するのですが、この考え方を使って、世の中で起こっている問題を客観的にシンプルに、かつ思い込みを排除して捉えることが出来ます。

世の中で起こっている問題、すなわち毎日のニュースや雑誌の記事を読んで、記事で伝えようとしている問題を対立解消図(クラウド)で表現するトレーニングを繰り返すことで、問題の本質を論理的に捉えることが出来るようになります。

 

TOCのクラウドやその他のツールを使って、大人だけでなく子供たちの論理思考、考える力を育てるTOC for Education (TOCfe)という人材育成活動が世界20か国以上で展開されています。
クラウドを使ったロジカルシンキングのトレーニング法が、実践的であることがわかっていただけると思います。

 

※クラウドを使った組織問題の構造化についての記事

 

開発組織における問題の構造化(第一回)
TOC(制約の理論)を使って製品開発組織の問題を読み解く第一弾です。TOC(制約の理論)を使い、製造業の開発組織で起こっている組織問題を悪い症状(UDE)として捉えていきます。TOCの基本的な考え方を示しながら、組織問題は人間の行動が起こしているという前提で、行動、組織の評価基準、方針という概念を学びます。

 

ロジカルシンキングのトレーニングプログラム

ロジカルシンキングの重要性を組織として理解いただければ、最も簡単なトレーニング方法は、2つの言葉を組織の中の決まり言葉にすることです。

照屋・岡田著の「ロジカルシンキング」でも紹介されている

  • So What? つまり..何?
  • Why so? それはなぜ?

組織内のコミュニケーションで、相互にこの2つの言葉を使って議論を進めることが、組織全体でのロジカルシンキングのトレーニングになります。

これは組織として大きな効果が期待できます。

 

ただし、ロジカルシンキングを組織内の重要課題として捉えていただけないと、これは実現が難しいですね。

問題や課題が山積みの状況であり、トップの問題意識でロジカルシンキングをレベルアップすることがトッププライオリティになることが実践の条件です。

 

では、個人レベルでどうするか?

個人レベルでも同じように、So What? Why so? を継続するのも一つの方法ですが、孤軍奮闘で周りの理解がないと、鍛えている過程で嫌われてしまいますね。

ロジカルシンキングのトレーニングということを第一目的に、TOC(制約の理論)の概要やクラウドの作り方などを解説するセミナーを提供しています。

 

ロジカルシンキングは、考えるプロセスを変えるものです。

一朝一夕には行きませんが、早い人で3か月~6か月くらいで自分でも驚くような効果が現れてきます。

 

論理思考力効果セミナーのご紹介

クライアント企業向けで実績のある論理思考力強化(ロジカルシンキング強化)プログラムを一般向けのオープンセミナーとして提供しています。

セミナー提供方法:Zoomによるオンライン(自宅から参加可能)

概要:

1.論理思考力(ロジカルシンキング)概論

2.TOC(制約の理論)の概要

3.問題を客観的に捉えるクラウド(対立解消図)

4.問題の連鎖(因果関係)の理解

 

講師: 賀門宏一(フューチャーシップ代表)

 

 

 

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