定款の書き方

起業ノウハウ

会社を設立するときに、最初にやらねばならないのは「定款」の作成です。

「定款」とは、会社を運営していく上での基本的な規則を定めるもので、いわば「会社の憲法」と呼ばれるものです。

ネットにも例文などが出ていますが、形だけだと思って丸々コピーすると後で痛い目を見ますので、中身の意味を良く理解して作成していきましょう。

定款の中身を見ていく前に、まず、会社設立の大まかな流れを見ていきます。

1.どんな会社にするかを決める

そもそも会社にするのか個人事業主とするのか、会社にするなら株式会社か合同会社かなど、また、資本金はいくらにするか、会社の名前をどうするか、など、基本的なことを決めなければスタートできません。

ここでは、株式会社を設立するという前提で話を進めます。

2.定款を作成する

本記事では、この部分にフォーカスして説明していきます。
また、この時期くらいから、社印の作成を始めておきます。

3.公証役場で定款の承認をもらう

4.資本金の払い込み

5.登記書類の作成

6.登記申請

7.各種行政への手続き

会社を自分で設立するということは、どんな細かいこともすべて自分自身で決めなければなりません。いろいろと悩みながら進めていく場面もあると思いますが、まず、定款のドラフト(下書き)とにらめっこしながら進めていくのが効果的かと思います。(ドラフトはネットからサンプルを入手したり、知り合いなどから入手しましょう。)

◆ 定款を作るにあたって、絶対に書かなければならない必須項目は以下になります。(絶対的記載事項)

  1. 商号(会社の名前)
  2. 目的(事業内容)
  3. 本店の所在地
  4. 資本金額(出資財産額)
  5. 発起人の氏名または名称および住所
  6. 発行可能株式総数

◆ 書かなくても良いが、書いてない限り効力のないもの(相対的記載事項)

  1. 取締役会、監査役(監査役会)、会計参与、会計監査人などの機関設計
  2. 株主総会招集期間短縮
  3. 株式譲渡承認機関の別段の定め
  4. 取締役および監査役の任期伸長
  5. 譲渡制限株式についての売渡し請求の旨

◆ 会社が任意に記載する事項(任意的記載事項)

  1. 提示株主総会の招集時期
  2. 議長
  3. 事業年度
  4. 取締役および監査役の員数
  5. 公告方法
    など

 

商号(会社名)

商号(会社名)については、今はあまり厳しい規制はないようで、同一所在地に同名の商号がなければ問題ないようです。かつては、同一地域(同じ税務署管轄)で同名がないような規制があったようですが、今は問題ないようです。使える文字などの制限は一応あるようなので、特殊な名前の場合は気を付けてください。

あとは、将来のWeb上での検索で、同名の会社があると競合してしまうので、そういう意味では、同名の会社がない方がやりやすいと思います。なので、決めるときはネット上で同名がないかをチェックしましょう。

また、超有名企業と同名にすることは、避けましょうね。

目的(事業内容)

ここが一番重要です。わかりやすく明確に書く必要がありますが、実はここに書いていない事業は、実際に実施することが出来ません。

将来、事業の範囲を広げたいという想いがあるなら、それを含んだ形で書いておくと良いと思います。

定款に書いた内容を、将来何らかの理由で修正する場合は、最初と同じ登記料がかかってしまいます。

なので、少し曖昧な書き方をすることで、今はまだわからないけど、将来ビジネスが広がりそうなことがあるなら、そこを考慮しておきます。

資本金額

資本金をいくらにするかも悩みどころですね。法的には0円からでも会社は設立できますが、実質的に登記料(15万円)、定款の承認と収入印紙(9万円、弟子定款なら5万円)、そして社印などを作れば、すくなくともその分は資本金に含めるべきですよね。

あとは、初期に必要な費用、最初の売上が立つまでの、自分の給与、社員がいれば社員の給与、定期的に支払いが発生するものなどが十分に賄えるだけの金額を用意したいです。

資本金と発行可能株数の関係は、公開会社の場合、発行可能株数は資本金の4倍までと決められているのですが、非公開会社(譲渡制限会社)であれば、特に制限はありません。

これから起業する場合は、ほとんどの場合が譲渡制限会社でしょうから、好きに決められます。

迷ったら、資本金の4倍程度にしておくのがいいでしょう。

また、資本金は1,000万円未満にすれば、2年間、消費税が免除されます。これも覚えておきましょう。

 

その他の注意事項

公告

広告は官報にするか電子公告にするか悩むところかと思います。
メリット・デメリットは双方にありますが、私はまずは官報で進めるように税理士さんからアドバイスをもらいました。

理由は以下のようなことです。

会社が公告を行うのは、大きく分けて、決算とそのほかの公告の2種類です。

決算の公告は、会社法で毎年を行うことが義務づけられています。
これを官報でおこなうと数万円かかるため、電子公告による方が経済的です。
よって、これだけを電子公告とする定めを設けることも可能です。
ただし、電子公告とする場合には、サイトを登記する必要があり、かつ財務諸表を詳細にサイトに掲載する必要があります。
一方、官報への公告は財務諸表の要旨のみで済みます。

また、そのほかの公告についてですが、こちらは、たとえば増資や減資、合併や解散を行う場合に義務づけられている公告を指すのですが、これらを行う場合には、電子公告を行ったことを第三者機関に証明してもらう必要が生じます。
この証明のための費用が官報公告程度かかってくるのと、官報へ公告を掲載する手間以上の手続が必要になります。
現状において電子公告をすることのメリットは特に無いと思います。

さらに言うと、実態として(あくまで実態であって良いということではありません)、多くの企業が広告を行っていないということです。ただし、広告を行わないと罰金が科せられるという法律にはなっています。

株主総会

株主総会は、会社法の規定により招集通知を1週間前までに発送する必要があります。つまり、招集通知を作成、発送することが(実際に作成、発送しないとしても)必要になります。しかし、下図で赤字の条項をいれておくことで招集通知作成と発送が不要となります。

 

株券の不発行

株式を譲渡する場面が発生した場合、下図の赤字部分を入れておくことで、作成する書類が減ります。

 

定款作成は、公証役場でも相談にのってくれます。ただし、公証役場では、書き方が正しいか、ルールに則っているかという観点で見てくれますが、書く内容についての意見はもらえないので、司法書士さんや税理士さんのアドバイスを受けられるといいと思います。

私の場合、女房の知り合いに税理士さんがいて、いろいろとアドバイスをもらうことができました。個人事業主のときの税務関係、法人設立の手順ややり方、定款の内容についてもかなり踏み込んで意見をいただきました。

もし、アドバイスを受ける伝手がない場合、下記から税理士さんを紹介してもらうといいと思います。税理士さんも相性があるので、何人か会って話してみることが大切です。

無料相談で良いパートナーを見つけてください。



 

定款の提出は、従来通りに紙ベースで提出するか、電子認証によって提出するかの2通りの方法があります。

電子認証をすると、4万円の収入印紙が不要になるので、大きな節約になりますが、ICカードリーダーやPDF書き込みソフト(Acrobat readerではダメ)を購入したりすると、どちらがいいかは判断が分かれるところです。

私自身は、電子認証でやりましたが、ソフトの設定が一部漏れてることで大分時間がかかってしまった記憶があります。

実際の操作手順などを教えてくれるサイトもあります。参考にしてみてはいかがでしょうか。

 

 

 

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