記憶力を維持する

健康維持

脳ドッグを受けた時に、お医者さんから、脳は年齢とともに縮んでいくものだ、と聞いたことがあります。そんなものと思っていたのが出発点でした。

 

年を取っていくと、脳の劣化は気になるところですよね。

所説ありますが、年齢とともに記憶力が衰える原因の一つは、ものごとに”感動”しなくなるからだそうです。

人が記憶するメカニズムの中で、海馬というのが大きな役割を果たしているそうで、何か出来事があると、その記憶を海馬から大脳皮質へ転送して固定化するのだそうですが、どの出来事を大脳皮質に送るかを、海馬が必要なものと必要でないものを振り分けるのですが、このときに感動、つまり喜び、怒り、悲しみなどが伴ったものが選ばれて大脳皮質に送られ、そうでないものは海馬内から徐々に失われていくのだそうです。

本なんかを読んでも、一か月くらい経つと、読んだことすら覚えてないなんてことありませんか?

アイデアの力(チップ・ハース、ダン・ハース著)という本の冒頭に以下のような文章があります。

 私たちの友人の友人の話だ。 仮に彼をデーブと呼ぼう。 デーブは良く出張に行く。 この間も、顧客との重要な打ち合わせのためアトランティックシティに出向いた。 仕事を終え、帰りの飛行機まで時間があったので、地元のバーで一杯飲むことにした。

ちょうど一杯飲み終えたとき、魅力的な女性が近づいてきた。

「もう一杯いかが? ごちそうするわ。」

ちょっと驚いたが悪い気はしない。 「いいね。」と答えた。 女性はバーコーナーへ行き、飲み物を二杯持ってきた。 一杯は自分がとり、一杯をデーブに差し出す。 デーブはお礼を言うと、グラスに口をつけた。 記憶はそこで終わり。

いや正確には、目を覚ますまでの記憶が飛んでいるのだ。 目覚めたとき、デーブはホテルの風呂の中で氷水に浸かっていた。 頭は混乱している。

デーブは慌ててあたりを見回した。 ここはどこだ? いったいなぜ、こんなところにいるんだろう? そのとき、一枚のメモに気づいた。

「動くな。 救急車を呼べ」

風呂のそばの小さなテーブルの上に、携帯電話が置かれていた。 デーブは、かじかんだ指で不器用に911番をプッシュした。 交換手は奇妙なことに、彼が置かれた状況を熟知しているようだった。

「いいですか、ゆっくりと気をつけながら、背中に手を回してみてください。 腰のあたりからチューブが出ていませんか?」

デーブは不安に駆られながら、腰のあたりを手探りした。 確かにチューブが突き出ている。

交換手は言った。

「落ち着いて聞いてください。 あなたは腎臓を一つ取られたのです。 この町で暗躍する臓器狩り組織の犯行ですね。 今、救急車がそちらに向かっています。動かずに待っていてください。」

<出展:「アイデアの力」>

 


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いかがですか?この文章を読んだ人は、恐らく、少なくともこの内容のあらすじを忘れることはないと思いませんか?

意外性とか驚きとか、少なくとも心が動いたということが、記憶を定着させるのだと思います。

だから、年齢とともに記憶力の低下を意識したら、”感動”して生きることを考えたいと思います。

テレビドラマを観たら、入り込んで泣いたり笑ったりすること、周りのことに感心を強くもつようにして生きることが大事だと思います。

 

アクティブ・ブレインのセミナーは、人間の脳って、使い方を学べば、まだまだ良い使い方が出来るんだと気づけるセミナーでした。

 

 

約2年ほど前に、アクティブ・ブレイン協会が主催する「脳を活性化する」トータル3日間のセミナー(ベーシック2日、アドバンス1日)に参加したことがあります。

60才を過ぎた自分でもまだこんなに記憶力を使えるんだと、たいそう驚きました。”使えるんだ”という言葉がぴったりなのは、多くの人は、本来持っている脳の力をほとんど使えていないだということだと、その時に習いました。

このセミナーの良かったところは、その場で自分が出来ることを実感できることです。

脳の使い方を体得することが出来ました。

参考までに、この3日間で出来るようになったことを紹介しておきます。

1日目:イメージ転換法を使って単語を順番通りに覚える
⇒この日、セミナー中に20の単語を覚え、宿題で100個の単語を約1時間で覚えられ実感した。

2日目:イメージ磁石法を使って、番号(No.)と単語を紐づけて単語を短時間で記憶する。
⇒2日間でトータル160個の単語がゆるぎない記憶になっていることを実感。
⇒人間の体の部位20か所に40個の単語を記憶(イメージ)として貼り付けることができた。

3日目:数字転換法で数字をイメージに変換して記憶する
⇒35桁の数字が簡単に記憶できた。
スペース記憶法、イメージスピーチ法
⇒講師が約1時間でお話しされた「20項目」の話を、大事なポイントをイメージで記憶し、30分で自分で咀嚼して10分間のスピーチを作って、資料やメモ、PPTなどが全くない状態で1項目も漏らさずにスピーチできることを実感した。

3日間のセミナーの最後に種明かしがあったのは、最初に覚えた100個の単語を数字に変換し、3日めに覚えた35桁の数字とつなげると、円周率235桁になるということでした。

そうなんです。特に苦労することなく、円周率235桁を覚えてしまってるんです。(円周率を覚えることの価値はこの際問題としないことにしましょう。)

記憶力は右脳だと良く言われますよね。

凡人の私は、右脳が先天的に発達している人が記憶力の良い人だと勝手に思っていました。確かに先天的なものもあるようですが、実は右脳の使い方を知らないだけなのだと、このセミナーで気づかされました。

感動を持ち続けて生きること、右脳を使い続けること、脳の力を維持していくためにやっていきたいと思います。

 

 

 

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